研究室のコンピュータと実験機器
  1. 研究室のワークステーション(WS)
     半経験的分子軌道(MO)計算には、パソコンで十分な速度で計算を実行することができますが、本研究室で主に使っている非経験的MO計算(ab initio 計算とも言う)を行うには、一般的にワークステーションと呼ばれるOSとしてUnixが走っている計算機を使用します。
     10年くらい前までは、DEC Alpha、 IBM 、HPなどといったコンピュータメーカのワークステーションが一般的に使われていました。最近ではIntelのCPUの演算能力の高速化や並列化により、Window XPを走らせるハードウエアに、Linuxを搭載して計算を行うようになっています。
     堀研究室で使う計算機は以前はいろいろな種類のものがありました。最近では、1つのボードにクアドコアCPU(4つの演算回路が実装されているCPU)をひとつまたは2つ搭載するコンピュータを使っています。写真左にある、黒い5つ並んだ「パソコン」いやWSは4並列、右側の青い箱の中に入っているのが8並列のマシンです。後者の場合、あの箱の中に無停電電源装置と10台のWSが収められています。すなわち、あの青い箱の中は、従来のワンコアCPU80台分の能力があることになります。JSTのベンチャー創出支援に関するファンドにあたったため、2008年4月現在では、別のところにももう少し(数は内緒ですが)設置されています。
     これらの計算機を普通に買うと、一台100万円以上します。そのため,普通に買うとオクタコアの並列計算機が12台入っている写真で示したクラスター計算機は1000万円以上します.我々は、部品を買ってきて作るので、格安(価格は内緒ですが、半分以下で作れます)で導入することができました。自作の計算機だといって、決して演算速度は遅いわけではなく、「Gaussian03の演算速度が最速」を誇っている某会社のマシンよりも、高速計算を行うことができます。
     これらのマシンでは、Gaussian03が4または8並列で作動するため、高速で演算処理ができるため、200原子くらいの分子であれば、B3LYP/6-31G(d)レベルの計算で反応解析が可能です。
     前からわが研究室にはコンピュータの部屋があったのですが、今回の引っ越しでさらにグレードアップしています。床がフリーアクセスとなり、現在のところ電源容量や空調設備もばっちり。ただし、今年か来年度にはパンクするかもしれません。


  2. 学生の計算環境
     今年から、博士前期課程の学生はWindowsパソコンとクワドコアCPUのマシン(OS:Linux)が使えるようになっています。もうびっくり!!
     残念ながら、4年生はWindowsマシンと普通のワンコアCPU(OS:Linux)のままです。しかしながら、CPUのクロックは3.2MHzにアップしています。そう、以下に示すマシンも現役で頑張っています。
     右上の青いマシンは、もともとDecAphaのマシンとして購入しました。現在では、中身がすっかり変わってしまって、Pentium3.5GHzのマシンとなっています。




  3. 使用している並列計算機の計算速度


  4. 研究室の実験機器
     堀研究室は,「コンピュータ」しか使わないと思っている人が多いかもしれませんが,必ずしもそうではありません.もちろん,他の研究室のように「ハード」な実験はしませんが,反応速度の測定や「マイクロリアクタ」を使った実験を行っています.
    (1) 2008年2月には,学生実験用の測定装置(以下の写真を参照,LC−MSとGC−MS,UV, FT−IR)が入り,実験に使っています.
        
    UVとFT-IR                          LC-MS(学生実験用)


    (2) マイクロリアクターの中の反応は,「計算化学的」に検証される反応機構と近いものであると考えられています.そのため堀研究室では,計算化学とマイクロリアクタを使った合成経路開発に関する研究を,これから重要な研究テーマにしようと思っています.
    (マイクロリアクターの写真は該MCのホームページから転載しています)。